日本拠点の立ち上げ期は、専任の経理担当者を置く余裕がないことも多く、経理業務をどこまで外部に委ねるかが課題になります。委託範囲を決めないまま始めると、責任の所在が曖昧になりがちです。
- 専任の経理担当者を置かずに、まず外部に任せたいと考えている
- 記帳・給与・税務申告など、何を委託できるのか整理できていない
- 委託先とのやり取りが増え、かえって社内の負担が大きくなっている
- 本社への報告に必要な情報を、委託先から受け取れていない
本記事では、日本拠点の立ち上げ時に、経理業務をどこまで外部委託できるかについて解説します。
立ち上げ期に外部委託を検討する理由
立ち上げ期は取引量が少なく、専任の担当者を採用するとコストが見合わないことがあります。一方で、日本には独自の会計・税務・社会保険の手続きがあり、社内だけで対応するのは負担が大きくなります。
外部委託は、必要な専門性を必要な分だけ活用できる方法です。ただし、委託すればすべてが解決するわけではなく、社内で判断すべき事項は残ります。
委託しやすい業務と社内に残す業務
経理業務は、定型的な処理と、判断を伴う業務に分けて考えると整理しやすくなります。
| 区分 | 業務の例 |
|---|---|
| 委託しやすい業務 | 記帳代行、給与計算、社会保険・源泉税などの手続き、税務申告書の作成 |
| 社内で担う業務 | 取引の承認、支払いの実行判断、請求書の発行内容の確認 |
| 共同で進める業務 | 月次の試算表の確認、本社向けレポートの作成、予算と実績の管理 |
| 外部専門家に相談する業務 | 税務上の判断が必要な取引、会計方針の決定 |
委託の範囲と責任を明確にする
委託先との契約では、対応する業務の範囲、納期、社内から提出すべき資料を明確にしておきます。範囲が曖昧だと、抜け漏れや認識のずれが生じます。
事業が拡大したら、委託の範囲を見直します。取引量に応じて、一部を内製化するかどうかを定期的に検討しておくとよいでしょう。
まとめ
- 立ち上げ期は、外部委託により必要な専門性を必要な分だけ活用できる
- 記帳・給与・税務申告など、定型業務は委託しやすい
- 取引の承認など、社内で判断すべき業務は手元に残す
- 委託範囲と責任を明確にし、事業の拡大に応じて見直す
お問い合わせ
JBNでは、外資系企業の日本拠点について、税務・会計の実務から体制づくりまでワンストップで支援しています。
経理体制の立ち上げについてご相談されたい方は、お問い合わせよりご連絡ください。