外資系企業が日本で雇用契約を整備する際の注意点

本国で使われている雇用契約書をそのまま翻訳して使用すると、日本の労働基準法をはじめとする労働関連法令に準拠していない条項が含まれてしまうことがあります。契約書上は有効に見えても、実際に紛争が生じた際に無効と判断されるリスクもあります。

  • 本国の雇用契約書フォーマットを翻訳して使っているが、大丈夫か不安がある
  • 日本の労働関連法令に準拠しているか確認する手段がない
  • 就業規則を整備すべきタイミングが分からない
  • 契約内容と実際の運用にズレが生じている

本記事では、外資系企業が日本で雇用契約を整備する際に押さえておきたい注意点について解説します。

本国フォーマットの流用が引き起こすリスク

本国で使われている雇用契約書をそのまま翻訳して使用すると、日本の労働基準法をはじめとする労働関連法令に準拠していない条項が含まれてしまうことがあります。契約書上は有効に見えても、実際に紛争が生じた際に無効と判断されるリスクもあります。

また、解雇や労働時間の取り扱いなど、日本と本国とで法制度上の考え方が大きく異なる項目については、特に注意深い整備が必要になります。

雇用契約を整備する際に確認すべき項目

雇用契約書・就業規則を整備する際は、以下の項目を確認しておくことが重要です。

項目確認のポイント
労働条件の明示賃金・労働時間・休日等、法令で定められた事項が明示されているか
就業規則との整合性常時10人以上を雇用する場合、就業規則の作成・届出義務を満たしているか
解雇・退職に関する規定日本の労働法制に沿った解雇事由・手続きになっているか
競業避止・秘密保持条項日本での有効性が認められる範囲で設計されているか
外国人従業員への対応在留資格等、雇用に付随する手続きが考慮されているか

契約整備を実効性のあるものにするために

雇用契約書や就業規則は、作成すること自体が目的ではなく、実際の労務管理の運用と整合していることが重要です。契約書上の規定と実際の運用が異なっていると、後になって労使間のトラブルにつながりやすくなります。

日本の労働関連法令は改正が頻繁に行われるため、一度整備した契約書や就業規則も、定期的に見直す機会を設けておくことが望ましいといえます。専門家によるレビューを定期的に受けることで、法改正への対応漏れを防ぎやすくなります。

まとめ

  1. 本国の雇用契約書フォーマットの流用は、日本の労働関連法令違反のリスクを伴う
  2. 労働条件の明示・就業規則の整合性・解雇規定・競業避止条項・外国人対応を確認する
  3. 契約書上の規定と実際の労務管理の運用を一致させる
  4. 法改正に対応するため、契約書・就業規則を定期的に見直す

お問い合わせ

JBNでは、外資系企業の日本での雇用契約書・就業規則の整備を、法務の専門家とともに支援しています。

雇用契約の整備についてご相談されたい方は、お問い合わせよりご連絡ください。